山と渓谷社 平成9年4月10日発行
ウッディライフ No.69 から転載


「あんまり素晴らしい特集だったんで、ちょっとお借りしました。編集部の方、ごめんなさい。
 ここでは田舎暮らしの魅力にしぼって、僕なりの観点から紹介します。
 この特集では、他に
   やりたいことがあれば道は開ける 仕事を決めよう
   いよいよ行動開始! 田舎を体験しよう
   失敗しないように こんな物件は要注意
               など、おもしろいコーナーがあります。
  興味のある方はバックナンバーを購入下さい。」



案山子1脱サラ田舎暮らしのススメ

成功のための基礎知識
田舎暮らし大研究

都会から脱出し、田舎暮らしを実践している人は数多い。しかし、田舎に行ったすべての人が幸せな生活を送っているかというと、必ずしもそうはいい切れない。田舎は田舎なりの苦労があるのだ。それを事前に少しだけ知ることだけでも心構えが変わってくる。田舎暮らしのスタートは人生の大いなる転機である。そのための最低限の準備をここで紹介していこう。

● 田舎暮らしの実情をつかむ

 豊かな自然に包まれた田舎でのんびりと暮らすことができれぱ・・・。都会であくせく働いている人ならぱ、誰もが一度は見る夢である。しかし、この段階では、まだアウトドアのちょっとした延長線上でしか田舎をとらえていない。もちろん、事の発端はこれでいいのだ。
 しかし、実際に田舎暮らしを始めようと思うならば、憧れの部分だけに目を奪われていてはいけない。豊かな自然とは、それだけ自然の厳しさもあるということなのだ。人間関係は都会よりも厳しい面がある。まず、田舎暮らしの実情を知り、その上で準備を進めることをおすすめしたい。

● どんな仕事がいいのか、しっかり考える

 暮らすからには収入を得なければならない。これは都会も田舎も同じだ。作家やそれに類する自由業など、都会での仕事をそのまま田舎に持ち込める職種は別として、田舎で都会並の高収入を上げることは期待できない。しかも田舎でできる仕事というのは、ある意味では限られている。それでも粘り強く続けていけるだけの自分に合った仕事を見つけることができるかどうか。これが田舎暮らしを成功させる上での大きなポイントになる。
 やりたい仕事が決まれば、その仕事に適した田舎を探せる。最初から「どうしても、この田舎でこの仕事がしたい」と決めている人は問題ないだろう。やりたいことがあれぱ自ずと道は開けるはずだ。

● あせらずに、じっくり探そう

 自分のやりたい仕事には適していても、相性の合う田舎、そうでない田舎がある。自然環境、気候、風土、その土地特有の人間関係など、十分に下調べをし、家族とともに話し合った上で決めたい。ここ数年、田舎物件の情報も手に入れやすくなった。これらの情報を活用するとともに、全国市町村で行っている誘致事業にも注目したい。地域間交流や人口増加を目的にさまざまな研修事業、イベントを行っているので、ここから田舎を体験するというのも一つの方法である。
 


案山子2田舎暮らし実践までの手順

1.田舎暮らしのメリット・デメリットをつかむ
  (実際に都会を脱出し、田舎暮らしを実践している26名の方に率直な感想を伺ったアンケート集。)

田舎暮らしをアウトドアの延長で考えていると矢敗することも。暮らすからには苦労する部分も必ずある。まず、田舎暮らしのメリット・デメリツトを冷静に考えてみることから始めよう。

2.田舎でやる仕事を決める

漠然と田舎暮らしを思い描いていても、田舎での生活手段をはっきりさせなければ、どんな田舎を探せばいいのかわからない。仕事によって、それに適した田舎、適さない田舎があるからだ。

3.場所の見当をつける

仕事が決まれば、その仕事に適した気候・風土の地域のおおまかな見当をつける。都会に近い所がいいのか、北か南か、海か山か、物件探しの前に、ある程度の条件をピックアップしておこう。

4.資金計画を立てる

就職した場合は別として、田舎暮らしを始めて最初から収入を期待するのは無理。物件購入費だけでなく当面の生活費も計算に入れておかなけれぱならない。今ある貯金や、借りられるお金などを含め、どの程度の資金を用意できるか計算してみよう。

5.田舎不動産の情報を集める

情報誌や不動産会社で田舎物件の情報を集めよう。
 

5.田舎からの誘致情報を集める
全国各地の誘致事業の情報を集めよう。田舎の下見には、数多くの市町村で実施している「ふるさと体験ツアー」に参加してみるのも一つの方法である。



6.田舎の物件の下見を行う

これと思った物件は必す下見をしよう。物件を見ないで契約することは、ほぼ失敗に終わるケースが多いことを肝に命じておこう。

7.物件決定・田舎暮らしの準備へ