本文へスキップ
駅の宿ひらふ http://hirafu-eki.com/i/index.html staff@hirafu-eki.com TEL:0136221956 携帯版サイト
お得なプランをご用意しております。詳細はこちらをご覧ください。

英語のホームページ
英語のページです

  北海道新聞
購読してます
  相性診断テスト
予約しようか迷っているあなた。
当宿との相性をチェックしましょう。
  リニューアル情報
DIY(セルフビルド)大好きな
オーナーの最新改装報告です。
リニューアル情報

 夢の実現に向けて ログハウスと丸太風呂が出来るまで

  丸太風呂編

 平成10年5月、約11年間に渡って頑張ってきた丸太風呂も、近年水漏れが激しくなり、ついに作り替えることにしました。
ただ問題は、直径120cmもある太い丸太が手に入るのかどうか。あったとしても耐水性など、長年の使用に耐えられるのか、ということでした。
 森林組合など数件の業者に問い合わせたところ、日本の木では今はもう見つけるのは無理だろうということでした。
 そこで苫小牧の輸入業者を紹介してもらい訪ねてみると、製材する前の丸太で結構いいのが見つかりました
 早速2トントラックを借りて苫小牧まで買い出しに行き、次の日から丸太風呂改修工事が始まりました。

  旧丸太風呂解体風景

解体1 解体2

 長年頑張ってきた丸太風呂とも今日でお別れ。チェーンソーを入れるときにはちょっと心苦しさを感じました。
 ここまで頑張った御礼に、今冬の薪として最後までお役に立ってもらうことにしました。
 中は腐って空洞状態になっていましたが、水を含んでいるので、思ったより遙かに重かったです。
 それにしても形あるものを思いきり壊してしまう快感というのも、なかなかいいものですね。

屋根開口 丸太風呂をクレーンで釣って入れるために開けた屋根。この時、差し込む光、辺りの緑がとても気持ちよく、屋根が開いていればさぞ素晴らしい風呂になるだろうと思ったのが、開閉式屋根を作るきっかけとなりました。

  丸太の加工風景

作成1 作成2

 丸太をチェーンソーでくり貫いているところ。パワーのない安物のチェーンソーしか持ってなかったので、結構時間はかかりました。
 これまでチェーンソーは、薪割りといす作りくらいしか使ったことがなかったので、少し切りすぎたところも出てしまいました。
 とりあえずそこはコーキング剤で埋めて、ジスクグラインダで仕上げ、実質10日で丸太の切り込みが完成しました。
 この段階で気を使ったのは、湯船の長さと背もたれの角度、そして腕休めの位置。足を伸ばしてゆったり湯船に体を沈められるように、何度も座り直し、微妙な出っ張りも細かく修正していきました。
 最後に石炭ボイラー用の穴を開け、いよいよユニックでの搬入となったのですが、実はこれが僕がもっとも心配していたことでした。
 ユニックが入れる場所から風呂場までの距離は約6m。くり貫いてあるとはいえ、丸太の重さはそれでも500〜600kgはある。クレーンをレンタルすれば話は早いが、費用がかかりすぎる。4トンユニックを持っている知人がいるので、出来ればそれを使って安くあげたい。ただユニックのアームが届くかどうかが気がかりでした。
 知人はたぶん大丈夫だろうと言うので、実際やってみることにした。するとアームをフルに伸ばし、しかも水平に倒して、もう少しでトラックが倒れてしまう様な状態で、どうにかこうにか無事丸太風呂を小屋に納めることが出来ました。ちょっと冷や冷やしました。

  ついに丸太風呂完成

完成 最大の難関はクリアできたのですが、問題まだ終わりません。
 せっかく作った風呂を長持ちさせるには、やはり防虫・防腐・防水の塗料を塗っておかなければなりません。ただ、ものが風呂だけに体に害のないものでないといけません。そこで、いろいろ調べた結果、檜風呂などの塗料として使われているワトコオイルがあることを知り、試しに塗ってみました。その後の効果ですが、1ヶ月に1度の上塗りをすると、完全防水とはいかないまでも、防腐に関しては特に問題なく、まずまずの効果が得られています。
 あとは石炭ボイラーをジョイントで取り付け、約2週間で晴れて風呂部分の完成となりました。

  開閉式屋根はこんな感じです開閉式屋根 
 残るは屋根だけです。
 どうしても露天気分を味わいたいとのこだわりから、いろんな屋根の形を考えました。そして作り安さ、屋根の開閉の容易さ、費用、雨漏りしないように、などを考慮した結果、写真のような形に落ち着きました。つまり、丸太風呂の上部だけがスライドするようにしたのです。
 開閉する部分はコンパネを2枚半使っているので重さが25kgあり、閉める時に少しの力とコツがいりますが、結構丈夫でメンテの必要は今のところ全くないので、出来ばえには非常に満足しています。
 お客さんの反応も抜群によく、開放感があり、周りの自然と調和できて、最高です。
 やっぱり風呂は露天に限りますね!いや〜、作ってよかった。

  ログハウス編

  準備

 平成10年7月。兼ねてからの夢であったログハウス作りを実現させようと動き出しました。

 ログハウスの使用目的は客室ではなく、スタッフルームです。宿の部屋数が少ないので、お客さんが満員になると車で寝たりしているのですが、冬の時期やアルバイトを雇ったときはそうもいかず、スタッフルームが1つほしかったので、この機会に建ててみようと思い立ったのです。ただ、8畳のリビングと6畳ほどのロフトという、至って簡単な作りなので、ログハウスと言うよりは“丸太小屋”と呼んだ方がぴったりくるかもしれません。

 これまで、駅の周りにいい土地を探していたのですがなかなか見つからず、一番目を付けていた駅舎の隣の土地も、当初JRから使用許可が下りずにいました。4月にJR倶知安駅の駅長さんが変わり、結構話せる人だったのでダメ元でお願いしてみると、今度はうまく話が運び、許可を得ることが出来ました。

 まず手始めに、どんな間取りにするのか決めないと何もできないので、簡単な設計図を書きました。外観だけならそれでもいいのですが、壁に隠れている場所の構造まで頭に入れておかないと材料を発注することもできません。そこで、ログハウスの作り方が詳しく紹介されている本を探し始めました。インターネットを使って調べていくうちに、1冊の素晴らしい本を見つけだすことが出来ました。その本は「夢の丸太小屋に暮らす」で有名な地球丸から発行された「手づくりログハウス大全」。おそらくログハウスを作ることだけに関して、ここまで詳しく、しかもわかりやすく解説された本は他にないでしょう。さらに発行が6月30日というから、まさにGOOD TIMINGでした。そして7月から8月にかけて約1ヶ月間、この本でログハウスの構造を勉強し、設計図を完成しました。

 当初材料は、一人でも持ち運べるように軽く、そしてより安くということで、間伐材を使うつもりでいました。ところがちょっとしたことで知り合った蘭越町の設備屋さんが、地元の山から切り出してきた落葉松が余っているので分けてあげてもいいと言ってくれたのです。早速見に行くと、これが赤みがかって非常に硬い、いい木なのです。なんの不満もなく、その中から直径20〜30cm、長さ3m60cmのものを80本分けてもらうことにしました。そしてこの設備屋さんに知り合えたことが、工具や部材の購入から作り方の相談まで、今後の作業の上で大変大きなメリットになりました。

 しかし、考えてみると土地といい、本といい、丸太といい、準備段階では見事なほど順調に行き、まるでこの丸太小屋は僕に建てられる運命であるかのようでした。

 ここで1つ問題が出てきました。丸太が太く、重くなったので、1人で持ち運ぶことが難しくなったのです。丸太を横に積んでいくノッチ組みだと、上の方ではユニックがないと作業できないのです。でも、ユニックを長期レンタルするとかなりの出費になるのでそれは出来ません。そこで工法をピーセン・ピースに変えることにしました。これは在来工法をログハウスに応用したもので、柱を立てて、その柱と柱の間に短いログを積んでいくという工法です。これだと、棟上げの時だけユニックをレンタルすれば、あとは1人でも出来ると考えたからです。

 基礎作り(縄張り・やり方・根切り)

基礎作成1 基礎作成2 

 8月中旬。ついに作業開始です。

 3.6m四方の小さなログなので基礎は独立基礎としました。作り方は基礎穴を掘り、特注の束石11本を立て、それを固定させるため周りに生コンを流し込み固めてしまう方法をとりました。

 まず、基礎の位置を把握するため、基礎のセンターラインを示す縄を張る作業、“縄張り”。これは1辺3.6mの正方形の直角をきっちり出さないといけないので、正確な測量が要求されます。

 次に基礎穴を掘る作業、“根切り”を行うが、その際縄張りの縄を外すと、基礎のアタリがわからなくなる。そこで杭と板と糸を使い、縄張りの上に基礎のアタリを出しておく。この作業が”やり方”です。(写真左) この時、水貫という横に張った板がすべて同じレベルで水平になっていないといけません。

 そして糸の交差する真下に、縦横及び深さ60cmの束石用の穴11個と、深さ90cmのトイレの便槽用の穴を掘りました。穴はスコップを使い人力で掘ったが、この場所には昔トイレがあり、基礎用の穴は難なく掘れたが、便槽用の穴は深いので基礎の残骸に当たってしまい、コンクリートブロックで砕きながらの作業となり、むちゃくちゃ重労働となりました。この穴は、数日後の大雨で崩れてしまい、再び掘ることになりました。

基礎完成 それから基礎用の穴に砕石を20cm敷きつめ、ランマーで叩いて固め、その上に特注の束石を立てる。束石は2人でようやく運べるくらいに重く、穴を崩さないように、しかもまっすぐ糸に沿って正確に立てないといけないので苦労しました。この時、糸の高さに束石のてっぺんが来るようにすればBESTですが、僕の場合途中で少し変更が入ったこともあり、糸の高さより20cm高くなっています。ただし中央の大引きを乗せる束石だけは、他のものより20cm低くなっています。
 最後に生コンを20cm流し込み、隙間が出来ないように棒でよくかき混ぜ、固まったら土を被せて、なんとか基礎の完成までこぎ着けました。(H10.9.1完成)

 丸太搬入

丸太搬入 丸太整理

 基礎工事に平行して丸太を搬入しました。前出の設備屋さんのところにある300本の丸太から、使えそうなものを80本選んで、運送業者の運んでもらいました。当初、整理して置いてくれるという話でしたが、写真左のようにトラックから降ろすだけで帰ってしまったのです。仕方なく2人で2日がかりで、写真右のように整理しました。重いものは1本100kg以上あり、かなり苦労しました。(H10.8.25)

 土台の作成・床張り

床張り あり掛け

 いよいよ丸太の刻みを始めました。一番太くて強そうな木を土台に使う。ピーセンピースで作る場合、丸太はすべて太鼓挽きにして使います。太鼓挽きとは、横にした丸太の上と下をフラットにカットすることをいう。断面が太鼓の形になるので、こう呼んでいます。分量が多いので製材所に頼むのが一般的ですが、コスト削減とできる事はすべてやると言う意気込みから、自分でカットすることにしました。ところが木が堅く、かなりの時間をこの作業に費やすことになりました。

 土台の継ぎ手は”大入れアリ掛け”(写真右)で納めたが、角材ならともかく丸太をこのやり方で合わせるのはかなりしんどい。もっと簡単で頑丈な方法が他にもあることに、後になって気付いた。

 他に苦労したのは、アンカーボルトの穴の位置を狂い無く開けることと、重い木を持ち上げてアンカーボルトに通すことでした。(H10.9.29完成)

 柱を立てる

柱完成 柱の刻みに2週間かけた後、友人に手伝ってもらい柱を立てました。写真を見るとわかると思いますが、ほぞの向きがバラバラになっています。これは13本の柱の形がそれぞれ違うので、作っているうちにほぞの向きを間違えて刻んでしまったのです。これだけ数が多いと、やはり部品1個づつの設計図を作らないといけませんね。まあ、屋根が乗れば見えなくなるところなので、とりあえずは良しとしましょう。(H10.10.13完成)

 棟上げ

棟上げ 棟木、母屋2本、桁2本、梁5本、ロフトの柱6本、風除室の屋根部分などの刻みを終え、ユニックを持っている知人2人に手伝ってもらい棟上げをしました。サイズは小さすぎると修正が利かないので、若干大きめに作り、少しづつ削って合わせました。ほぼ正確なサイズが出せていたのですが、チェーンブロックを使い、柱と柱を引っ張って納めた部材もありました。とりあえず筋交いを入れて安定させます。(H10.11.8完成)

 これから屋根を付けて、中で作業できるようにしようと考えていたところ、その2日後雪が降り出しました。一時的なものだろうと思っていたら、なんとそれが早くも根雪になってしまい作業が出来なくなってしまったのです。まあ、あんまり急いで作っても楽しみが無くなってしまうので、今年はこれで作業終了。とりあえず床にシートを被して、防腐剤だけ塗ってまた来年に持ち越しです。

 完成目標は当初、今年中だったのですが、1人では思いのほか時間がかかるのがわかって、来年6月にしています。7・8月は宿が忙しくなり作業出来ないので、ひょっとしたら10月頃になるかもしれません。まあ、計画なんか立てるとしんどくなるだけなんで、あわてず納得行くまでじっくり仕上げてみようと思ってます。4月に雪が溶けたら再開します。

 雪に埋まったログハウス

雪に埋まる 3月中旬のログハウスの状況です。この年は雪が極端に多く、一階部分はほとんど見えなくなり、雪の重さで床に負担がかからないか心配しました。豪雪地帯では根太の上に下地板を置いたままにしない方がいいようです。 雪が解けてから安全性をチェックすると、釘止めしていたログ同士の接合部分で、一部はずれているところがあり、もう一度チェーンブロックで引っ張り、今度は羽子板ボルトでしっかりと固定しました

 屋根

屋根1

 雪解けを待って、4月後半からいよいよ再開しました。

 まずは雨が降っても作業出来るようにと屋根の施工から始めました。
 たった1人での高所作業になるため、足場の確保を入念にして、時間はかかってもいいから安全にという気持ちで作業にかかりました。2段に積んだ足場に登るとかなり揺れるので、最初は怖かったのですが、ログに足場をくくりつけて安定させる方法がわかってからは、高所に対する慣れも手伝って、最後には棟木にまたがっても平気なくらいになってました。ただ、なめると取り返しの付かないことになるので最後まで気を引き締めて作業しました。

 ここで大変だったのは、3.6mある破風を付ける時、下で支える人がいないためずいぶん苦労しました。また、1枚10kgのコンパネをいかにうまく屋根に乗せるかにも頭を使いました。この作業の途中からいよいよ命綱を張っての作業となりました。
 風除室の屋根の接続部分も型枠を作って切り取るという細かい作業になってます。(H11.5.26完成)

ドーマー 最も頭を使ったのはドーマーの設計でした。雪が落ちやすいように三角形にしたかったのですが、これは施工が難しいので写真のような形になりました。ただ、雪が落ちる様に傾斜を付ければ窓から見えるアンヌプリの視界が悪くなる。景色を取れば、雪が落ちなくなる。まさに両刃の剣状態の中から自分がBESTだと思う傾斜角を見つけだしました。
 前出の「手づくりログハウス大全」にはこの形での施工方法は紹介されていたのですが、寒冷地の場合、断熱材を入れるスペースが必要なため、垂木が乗るように工夫が必要でした。
 また、屋根とドーマーのつなぎ目には雨漏りしないよう充分なコーキングを施しました。

屋根完成

 残るは紙とトタンを貼る作業だけです。トタンの場合、業者と同じ仕事をしようとすると、折り曲げなどが非常に難しく雨漏りの原因となりかねないので、素人でもそこそこ容易に出来るようにと、見栄えはいまいちなのですが、波トタンにしました。
 まず、コンパネの上に紙を引き、周囲に水切り板を貼り、その上にトタンを乗せます。それを傘釘で止め、棟木の部分に棟隠しを取り付け終了です。

 これも屋根に乗せるのは結構大変だったのですが、もっときつかったのは破風の部分を切り取る作業でした。見栄えを良くするため、棟木の長さを桁より20cm長くしていたので、波トタンを斜めに切り取らなければならなかったのです。破風に少し曲がりがあったので、トタンを貼った状態で切るしかありませんでした。サンダーを使ったのですが、安定の悪い状況で見栄え良くきれいに切るのは難しかったです。
 屋根の作業は危険がいっぱいです。なんとか乗り切れてホッとしました。(H11.6.21完成)

 壁の積み上げ

壁積み上げトタンが仕上がるのに時間が必要だったため、平行してピーセンピース工法のメインとなる壁の積み上げにかかりました。これは丸太を太鼓挽きにして、キーボードを取り付け、柱と柱の間に横に積んでいく作業の繰り返しです。長さ1〜1.8mの丸太を計115本積み上げました。1度に3本づつ加工していき、早いときで1日6本仕上げるのがやっとでした。毎日毎日同じ仕事ばかりなので飽きるかなと思っていたのですが、以外と最後まで楽しんで出来ました。ノルマを決めずマイペースでやったのが良かったようです。

 ただ、壁ログと接続する柱の面を平坦に切れていない箇所があったため、ログをキーボードに沿って上から落とす時、途中で引っかかってしまい、かけやでたたいて少し無理に落としていました。下の方はたたきやすく、簡単に落ちてくれたのですが、上にいくとたたくスペースが狭くなり、なかなか落ちてくれず苦労しました。
 この作業中、あと少しで壁も完成というところで宿のお客さんが増えてきて、7月中旬から9月初めまで一時中断となりました。
(H11.7.15撮影)

 塗装

外壁塗装 内壁塗装

 ロフトの床張りの後、ログの経年変化により生じるセトリングに対処するため、壁の一番上に開いた空間を角材とグラスウールで埋めてから、ログ材の保護を考え、この段階で先に塗装を行いました。使った塗料はステンプルーフという、一等缶で定価40,000程する高価な物です。まあ、設備屋さんに知り合いがいるのでもう少し安くは買えるのですが、それでも高い。でも高いだけあって仕上がりは素晴らしく、安い木なのに上品な艶と高級感がでました。選んだ色もこの木の持つ雰囲気を生かすのに正解だったと思います。また撥水性にも優れており、木の寿命を延ばす効果もあります。塗料を塗るのは単調な作業ですが、いろんなことを考えながら出来るし、どんどん綺麗になっていくので、僕の最も好きな作業です。(H11・10・4完成)

 電気配線

電気配線 配電盤

 基礎同様、最初は業者に頼もうと思っていた電気配線ですが、設備屋さんの「素人でも出来るよ!」という気軽な一言で、これも挑戦してみることにしました。しかし、理系の苦手な私には電気の理屈はなかなか理解できず、何度も配線図を書き直して、ようやく頭の中でログハウスに電気がついている青写真を描くことが出来ました。後は実際に作業するだけです。それとここだけの話ですが、この作業は電気工事士の免許がないと違法になります。私の場合、設備屋さんに付いてもらったという形で作業をしました。あくまでここだけの話ですが・・・。

 トイレの間柱をたててFケーブルの通路を作った後、まず駅舎の配電盤のブレーカーが1つ空いていたので、そこからFケーブルを屋外に出し、水に濡れないようポリパイプに通し、地面を20cmほど掘ってパイプを埋めていき、20m離れたログハウスまで引いて、そこでログの配電盤に入ります。駅舎のブレーカーには万一の漏電のため、漏電ブレーカーもつけました。(写真右)そしてログの配電盤のブレーカーはスイッチ用とコンセント用に分けて配線していきました。(写真左)ここで難しかったのは、ジョイントボックスの使い方とスイッチの配線でした。プロはもっと複雑な配線をするらしいのですが、ここでは最も簡単な方法を使ってます。ただ、作業はすべて自分でやったので未だに漏電してないか心配です。(H11・10・15完成)

 断熱材

スタイロフォーム 続いて断熱材を屋根の内側に敷きつめます。施工が簡単で耐久性があり断熱性にも優れたスタイロフォームを使いました。垂木にうまくはさまり、落ちてこないようにきちんと切る必要があります。

 この後天井材を張っていくのですが、ここで問題が起きました。最初は羽目板という、板の上部に出っ張りが、下部に窪みが付いて、合わせると隙間が無くなるように加工された板を使うつもりだったのですが、一番安い落葉松の板でも天井・壁・床の面積100u分で30万円もするのです。角材を自分で加工して使おうかとも考えたのですが、時間がかかりすぎるのと、ここまで予想以上にいい感じで仕上がっていたので見栄えも考えて、思い切って羽目板を購入することにしました。

 天井材・妻壁

天井完成 妻壁完成

 最初に天井を張ります。この時苦労したのは、屋根の時と同様3.6mの材は長すぎて合わせづらかったのと、垂木と母屋の間にスペーサーを入れることが出来なかったので、母屋に当たる部分の羽目板を曲がりに合わせて切り取らなければならなかったことでした。

 その後、妻壁に間柱を立てて窓枠を取り付け、外側に防水紙のタイベックスを貼り、内側にスタイロフォームを敷きつめてから羽目板を貼っていきます。この頃は雪が降るまでに外回りを終えてしまわなければいけないと少し焦り気味で、電気もついたので朝8時から夜8時まで1日12時間作業してました。ちょうど妻壁の外側を張り終えた頃に根雪になりました。何とか間に合ったという感じでした。(H11・12・5完成)

 階段・手すり

階段 ロフト手すり

 当初、ロフトへのアプローチははしごにしようと思っていたのですが、丸太が余っていたのでうまく利用できないかと考えたのがこの一本橋風の階段です。すべて自分のアイデアではなく、本屋で偶然見つけた「清水國明のログワーク全科」(立風書房発行)に出て来た階段の1つがヒントになりました。急勾配ですが以外と安定しており、それほど恐怖心もなく昇れます。

 ロフトの手すりは、薪用の雑端木の中から曲がりが個性的な物を選んで使用しました。いかにうまく曲がりを組み合わせるかがポイントです。角材を使うより雰囲気は断然いいですね。スペースの有効活用を考え、吹き抜け部分は洗濯物が干せるように母屋に棒を取り付けました。(H11・12・8完成)

  建具

窓 桟

 建具も作るのは難しいと言われていたので、最初は既製品を買おうと思っていたのですが、一式揃えると安い物でも数十万円という値段になってしまいます。羽目板は自分で作れないけど建具は何とか作れるので、挑戦してみることにしました。
 まず、窓は枠を作り丁番を取り付けます。内側はガラスが入るように削り取ります。(写真左)手作りだとどうしても枠の間に隙間が出来ますが、この部分には木の桟を取り付け、桟と窓枠の間は隙間テープを張り鍵で固定し、隙間風を防ぎました。(写真右)
 最後に、窓の大きさに合わせて作ってもらったガラスをはめ込み、内側からあて木をビス止めします。ガラスは断熱を考えてペアガラスにしました。

玄関ドア 風除室ドア

 入口と風除室の扉も角材を使い仕上げます。風除湿の扉は余った壁材を利用しました。取っ手も薪用の雑端木の中から使えそうな部分を選んで作りました。この当たりはお金をかけなくても、それ以上の物が出来るいい例だと思います。

 建具はすべてそうだと思いますが、枠にいかにうまく収めるかがポイントです。ここでは少し大きめに作り、何度も調整を繰り返して、バッチリ収まるようにしました。また1人での作業となるため、丁番の取付にも苦労しました。(H11・12・12完成)

 トイレの壁・床張り

トイレ いよいよ大詰め。ロフトの天井。そしてトイレの壁。最後に床を張って完成です。ここで気になることが起こりました。それは羽目板があまりに綺麗で、丸太の色と比べるとコントラストがはっきりしすぎて、浮いた印象になってしまうのです。そこで防水も兼ねて、塗料を塗って落ち着いた印象にしようとしました。ただ、気をつけたのはせっかくの木目を隠さないようにすること。設備屋さんのアドバイスも受けて、選んだのはガードラックの白木用でした。この選択も大正解で床と壁は黄色みを帯び、全体の印象は木の暖かみを感じる落ち着いた雰囲気に仕上がりました。(H11・12・19完成)

  完成したログハウス

 平成11年12月20日、延1年4ヶ月、実質8ヶ月の時間をかけ、遂にログハウスが完成しました。

 これだけ満足のいくものが作れたのは、解らないところがあれば納得がいくまで理解に勤めた研究心と、無理せず焦らずやるべきことをきっちり積み重ねてきた忍耐力の結果だと思います。
 そしてその知識を与えてくれた設備屋さん、蘭越町・加藤商会の加藤隆さんの協力無しには決してここまで来れませんでした。本当にありがとうございました。

 ここまで長い文章に付き合って下さったみなさんにも感謝申し上げます、ありがとうございました。
 今年は宿の改装にかかります。現在、ログコテージの改装と丸太風呂にシャワーの設置を考えています。
 これからもこのログハウスのように自然の暖かみたっぷりで使いがってのいい施設になるよう努力していきますのでご期待下さい。

ログ全景 風除室から ロフト

入口ドアの雲形窓や屋根から突き出たドーマーなど楽しい工夫がいっぱいです。

風除室からの一階風景。丸太の一本橋風の階段が目を引きます。

天井が高いロフト。ダウンライトや曲がり木の手すりが雰囲気を高めます。